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2009年12月30日
仲佐猛さんの還暦のパーティーがありました。


仲佐さんの還暦を祝うパーティーがありました。
仲佐さん本人には、秘密に計画されました。僕もパーティーの発起人のお誘いを請けてお祝いに馳せ参じましたが、本当にたくさんの方々がお見えになっていました。この大勢の人達の笑顔に仲佐さんのお人柄が伺えます。
仲佐さんに初めて写真を撮っていただいたのは、芝浦の「食いしんぼ ままや」でした。1992年ですからずいぶん前になります。当時商店建築社の角田さんに紹介いただいて、清水の舞台から飛び降りる勢いでお願いしたのをおぼえています。それ迄あまり記録として作品を残す事をしなかった僕は、仲佐さんの写真をとおしてはじめて自分のデザインを作品として自覚した瞬間だったと思います。その後、常にデザインさせていただいたものに批評いただいたり、様々なメディアにご紹介いただいたり、叱咤激励していただいて今の僕があります。
たぶん、このパーティーの発起人になっている人を始めこのパーティーに来られているインテリアデザイナーは皆同じ様にお世話になっているに違いありません。
振り返って、自分が還暦になった時このようなパーティーは絶対にありません。人間の器が違います。
まっ、それ迄生きているかどうか怪しいものですが・・・。
(辻村久信)
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2009年12月25日
喫茶芦島について
来年の3月オープンを目標に京都で「喫茶店」をデザインしている。カフェでは無く、あくまでも「喫茶店」である。
現代の日本で巷に溢れるカフェは、様々に進化を繰り返しその業態自身の中でも様々に棲み分けされ、和風のものから多国籍のもの、ファストフードの様なものから地域性を持ったもの・・・「それは、バー?レストランでしょ」というものまで様々である。ふと見渡すと昔ながらの純喫茶と言われる様なものを見つける事が難しくなった様に思う。

芦島(葦島)=豊葦原中国(豐葦原中國 とよあしはらのなかつくに)
神々の住む天上世界である高天原と対比して、人間の住む日本の国土を指すと考えられる”豊葦原”は、豊かに葦の生い茂っている原の意で、日本国の美称である。この”豊葦原”を語源に持つ「喫茶 芦島」は、日本の新しい伝統となるべき喫茶スタイルの提案です。
100年喫茶店をコンセプトに時代が移り変わっても変わらない新しさと懐かしさを兼ね備えた空間を目指してデザインしています。
(辻村 久信)
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2009年12月21日
JCDデザインアワード 表彰式
JCDデザインアワードの表彰式が恵比寿のSPAZIOでありました。審査員を代表して出席させていただきました。
我々デザイナーは、基本的に黒子でいつもプロジェクトの表舞台にでる事はありません。まして、大勢の人に拍手をもらう事もありません。
商業施設等をデザインするとその施設を利用する大勢の人達の幸せそうな雰囲気それが拍手と感じられたりする事はありますが///
2009年大賞を受賞されたのは、中村竜治さんの「ブロッサム」でした。中村さんは「空気のような舞台」でも金賞を受賞されています。凛と張りつめた湖面に小石を投げてその波紋が永遠に広がっていく様な///詩的な環境を作られるデザイナーです。最終審査で最後迄戦ったDesignEightの藤井信介さんの「中勢以」とはいろんな意味で対照的な作品です。審査の当時は、僕は「中勢以」に投票しましたが、その後何度も何度もこの事を考える度「ブロッサム」の詩的な力が僕を揺り動かしています。
結局人の心を動かす事がコミュニケーションデザインであるなら、”上手なデザイン”より”情緒のデザイン”の方が琴線に触れる様な気がしています。雪月花やキッスオブルミネッセンスを作っていたときの突き動かされる理不尽な迄の力を思い出しました。

投稿者 moonbalance : 12:25 | コメント (0) | トラックバック
2009年12月18日
WA-Quの忘年会
今年も忘年会の季節になってしまいました。いったい一年何をやっていたのだろうと、反省しきりです。
WA-Quの忘年会は、去年と同じ二条の”まる伊”さんです。まる伊さんは、錦市場にお店を構えておられる夏は鱧、冬はフグの魚屋さんです。リブアート時代にデザインさせていただいたお店です。20年近くたいへん大切に使っていただいています。
此処のフグ料理は、味/量/値段ともに日本一(という事は世界一)です。僕自身それほど河豚にはありがたみを感じる方ではありませんでしたが、此処の河豚料理にはすべてにおいて驚愕です。特に量です。様々な部位を使った、様々な料理がこれでもかとでてくるのですが、健常な身体で鍋迄いきついた事がありません。コースの前半戦で常に白旗を揚げながら戦っています。先日、芝田山親方が来られた時に「次からは、普通にして下さい」って言われたほど関取サイズの量なのです。
写真は、マラソンで30キロ地点でしょうか、焼きにかかろうとするところです。



(辻村 久信)
投稿者 moonbalance : 12:19 | コメント (0) | トラックバック
2009年12月17日
京都 緑水庵
緑水庵(ryokusuian)のデザインコンセプト
水を縁に起する庵/此処にしかないもの、此処でしかない事
古代より音羽の山に滾々と湧き出る清水(せいすい)は、
豊かな庶民信仰の対象として多くの人を魅きつけている。
水は人と人を繋ぎ、人から人へ伝わって
此処にしかないもの、此処でしかない事を創りだす。
自然に手を加えていない様に見える無作為の美しさは
偶然の反復と整頓、不均質の質感の連続から長い時間をかけて完成に近づく。
清らかな湧き水が溢れる様に空間が立ち上がり、
清らかな湧き水に寄り添うように商いを成す。
継続は変化をも包括する包容力、すべては”水のゆくえ”のままに...
既に此処にあったような、坂の途中の茶店/緑水庵。
此処にしかないもの、此処でしかない事。
[清水坂 緑水庵の地鎮祭]
清水坂の途中に”緑水庵”と名づけた建築をデザインしています。
先日は既存の建物の解体も終わり、晴れて地鎮祭を迎える事ができました。
地鎮祭には、その土地の神(氏神)を鎮め、土地を利用させてもらうことの許しを得る事であると同時に、神を祀って工事の無事を祈る儀式であり、安全祈願祭と呼ばれることもあります。このような儀式は、昨今では省略されがちですが、人の営みの長い歴史の中で培われてきたその土地への畏敬の念を大切にする気持ちはとても必要な事で次の世代に継承していくべきものと思っています。
背中に染め抜きの屋号が記された長半纏を着た棟梁の後ろ姿から、敷地を越えて東山が見えます。
音羽山/清水のこの地に清い水が湧き出るがごとく人々の集まる豊かな場ができる事を念じて、この土地に建築させていただく事に感謝し、丁寧な仕事を積み重ね新しい歴史の基礎を築ける様心がけます。


(辻村 久信)
投稿者 moonbalance : 20:16 | コメント (0) | トラックバック
2009年12月04日
アンビエント/ストラスブルゴ二子玉川店
商業空間をデザインする時、最近はその消費される事への違和感の様なものを感じ続けています。
実際にはその空簡には寿命はあるけど、デザインする時にはその寿命を感じさせない様なデザインはできないものかという事をいつも根底に考えている。
その為にデザインを世に出していく時、「”個性”と”時代性”と”普遍性”がこのデザインにはあるのか?」という事を自己検証することを心がけています。
“個性”はそのブランドなり空間の”らしさ”であります。これは如何に商品なりオペレーションを知り、その特性を見いだし表現する事でもあります。
“時代性”は、その時代のムードを表現出来ているかという点です。これもいかに時代と表現が共感出来ていつかという事につきます。
“普遍性”が、一番難しいところです。それは予知能力の様なもので、このクリエーションが普遍的に社会に受け入れられていくべきものなのかという事を想像しなければなりません。
唯一の手がかりは、過去の歴史に見る事です。デザインの歴史の中で消えていったコンセプトは山ほどあります。(属にアバンギャルドと言われているものであるのではないかと思っています。)この長い歴史の中で淘汰され現在にも残っているデザインコンセプトは、その経てきた時間は将来生き続けていくのではないかと考えています。
例えば、ストラスブルゴのすべてのショップコンセプトの根底にあるユーゲント・シュティール(独:Jugendstil)は、ウィーンの分離派からバウハウスに遷り、現代の日常の生活様式に迄影響を与えるコンセプトになって100年以上生き続けているデザインです。
新しいストラスブルゴの二子玉川店もこのユーゲント・シュティールのコンセプトが根底にありますが、それに加えこの二子玉川の”場”の持つポテンシャルを考えて陽の光が燦々と降り注ぐテラスの様に、ある特定された邸宅の一部をイメージした空間のデザインにしています。このデザインで最も重要なポイントは照明計画でした。空間を細いスチールのフレームで囲み、その格子の様なフレームに仕込んだ照明器具を天井面に照射し、その灯りのリフレクション効果で間接的に柔らかな光りが空間に充満するようにしています。ダウンライト等の点光減になれてしまっているショップデザインの中で、この灯り環境は意外性をもって新しく感じると共に、全体照明としては普遍的な手法として印象づける事になるのではないかと思っています。また、大胆にフレキシビリティを最優先した空間は、様々な気分に共鳴してレイアウトを変更する事ができ、いくつもの情景を創る事ができます。
少し”ショップらしくない”という点では、今迄のストラスブルゴとは少し違うインテリアデザインにしていますがその結果、商業空間にありがちな一種の入りにくさを軽減し、尚かつ親密度を増す事で居心地間の良い空間を創りました。
この空間が、現在のショップデザインの分水嶺となり、また時代を超えて評価される価値を持つものになってくれないかと考えています。いずれにしろ、体験する人達が”個性”と”時代性”と”普遍性”を感じる事ができるのか評価を待つところです。
(辻村久信)
■STRASBURGO玉川高島屋店
〒158-0094 東京都世田谷区玉川3-17-1 玉川髙島屋S・C本館 1F
Tel 03-5491-6080
投稿者 moonbalance : 15:48



