等身大の"日本"を表現
「茶茶」を設計する時、どれだけさりげなくデザインできるかということを考える。奇をてらったものなどない、現時点での等身大の自分の中にある"日本"というものを表現しようと心掛ける。
「茶茶 南青山」は古いビルの3階にある。柔らかい光に包まれる専有の階段を上るその時間は、外界を離れてゆく"意識の変換装置"としての露地の役割を果たしている。50坪たらずのこの空間は五つの間に分かれている。上がったり、下がったり、くぐったり、通り抜けたり、簡単な仕草で、客はこの極小空間を無限に広げることができる。
しかし、それぞれが閉ざされたものではなく、そこはかとなく、その気配を感じさせる程度に開かれている。
この空間はあまり多くを語らない。ゆえに、いかようにも姿を変え、それぞれのイマジネーションの地平を漂う動力となる。