ストリートファニチャーの様なSHOP・かまぼこ彫りの林檎

SHOP like street furniture · Apple carved like fish cake

伊藤軒コトチカ四条店

Itoken kotochika shijyou

PHOTO : 繁田諭写真事務所

NOTES

ストリートファニチャーは、公園や広場、街路などの屋外公共空間に設置される家具のことを言います。
ベンチ、テーブル、案内板、水飲み場、街灯、電話ボックスなど、人々が休憩したり地域コミュニティの交流を深めたりするための「居場所」を作り出し、豊かな公共空間を演出する役割を持っています。
伊藤軒は、おいしい笑顔につながる「なつかしさ」や「素朴さ」の表現する京都の菓子屋です。
コトチカ四条店は、職人の手作りにこだわる伊藤軒のアイデンティティーを体現する自然の素材と伝統の技術を使った環境を京都北山杉の羽目板に主力商品の「林檎パイ」のグラフィックとシンクロしたかまぼこ彫りのモノグラムで構成しています。
駅中のスピード感のある環境の中で遠視認性「遠くから見て菓子屋と解る」と近視認性「近くで見ておいしそうと感じる、雑踏の中でほっと一息つけるストリートファニチャーの様なショップデザインです。

※かまぼこ彫りは、文字の周囲を深く彫り込み、文字を立体的に見せる木彫刻の技法であり、その名の通り、文字がかまぼこ状に見えることから「かまぼこ彫り」と呼ばれます。この技法は文字を大きく見せるためのもので、明確な起源の記録は少ないものの、文字を美しく表現するための技術として様々な木彫りの現場で用いられています。
※看板の歴史
奈良に都をおいていた平城京では、東西市と呼ばれる市場が置かれていました。当時の官吏により運営されている市場でしたが、様々な商品が売り買いされ庶民の交流の場でもありました。市場で売る商品に標を立てるようにと決まりができ、これが今でいう『看板』の始まりだと言われています。

SPECIFICATIONS

クライアント
株式会社伊藤軒
WEBSITE
https://www.kyoto-itoken.co.jp/
所在地
京都府京都市下京区二帖半敷町地先 地下鉄四条駅 コンコース 北改札口 
Kyoto , Kyoto City, Shimogyo Ward, Nijo-han-shiki-cho, near the concourse of Shijo Station, North Ticket Gate
竣工
2025年3月14日
設計
辻村 久信 吉田 沙穂 大貫 善哉
協力
特注りんごパネル 京都アンプリチュード株式会社 (京都府産材:株式会社丸嘉)
照明計画 ウシオライティング株式会社 山田 隼人
施工
大和工業株式会社
撮影
繁田諭写真事務所
工事種別
改修
用途
物販
計画面積
10㎡
工期
2025年1月27日〜2025年3月11日
マテリアル
壁  不燃米ツガ柾目 かまぼこ彫ウレタン塗装
天井 ステンレスメッシュ材
平面図