京都一乗寺の終の栖Ⅱ

2018-06-18

素の間 So no Ma

土の上に土台を作り柱を立て梁を渡して屋根をかける。

精一杯の容積に精一杯の質量を生み出し、そこでまず暮らし始めるための空間を創造する。

シャツをつくるための木綿を紡ぐように、世の中の良いもの(材料)だけを集めるとそれらは自然にカタチをつくるようになる。

何もしなかったはずなのに、やがて風の通り抜ける道ができて、光が差し込み、あるべき場所にあるように集まって気持ちが動いて、人が暮らすための「素の間」がそこに生まれる。

もし、それをデザインというなら、引力の様な意識に共鳴して感じる感覚の事かもしれない。

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